ユリは今、わたる兄ちゃんと2人コリスで買い物をしてるんだけど、昔と違って何かフワフワしてしまう。<br><br> だって、わたる兄ちゃんが近くにいると......どうしてもマッサージを受けた時の事を考えてしまうから。<br><br> お風呂上がりに、わたる兄ちゃんにしてもらうマッサージ。<br><br><br><br> そのマッサージは普通じゃなくて、かなりエッチなマッサージ。<br><br> ユリは、わたる兄ちゃんのマッサージで何度もイカされている。<br><br> それだけじゃない......ファーストキスまでしちゃってるし。<br><br><br><br> そんな事を考えながら歩いていると、わたる兄ちゃんが1階のアウンドっていうアイスクリーム屋の前で止まった。<br><br><br><br> 「ユリちゃん、アイス食べる?」<br><br> 「うん」<br><br><br><br> 今日の昼ご飯は、コリスの4階にあるオム頼須っていう店の名前のオムライス店で食べた。<br><br> それからしばらく買い物をしてから、今は1階のマウンドって店でアイスクリームを買おうとしている。<br><br> 店の前には、4人の20歳くらいの女の人が先に並んでいた。<br><br> なのでユリは、わたる兄ちゃんと一緒に彼女達の後ろに並ぶ。<br><br><br><br> ユリは、その並んでいる大人たちの中に混じっても一番背が高い。<br><br> ......まだ中2なのに。<br><br> 誰かを見る時は、いつもまず身長を見比べてしまう。<br><br> やっぱり、女の子は背が低い方が見た目も服も可愛いし。<br><br><br><br> なのでユリは、背が高く見られないようなぺったんこの靴を選んで履いていたんだ。<br><br> だけど、最近になって考え方が変わった。<br><br> 前までのユリはこれ以上背が伸びるのが嫌だったんだけど、少し前から逆にもっと背を伸ばしたいと思うようになったと思う。<br><br><br><br> きっかけは、バレーボールの県選抜に選ばれて練習に参加した事。<br><br> 学校の女子の中では一番長身のユリは、県選抜の中だと身長は平均くらい。<br><br> 明らかにユリよりも背が高い子が何人もいたわ。<br><br><br><br> そこでちゃんと気付かされた。<br><br> バレーボールは身長は関係ないっていう人もたまに居るけど、関係大あり。<br><br> 大事な要素の1つで間違いない。<br><br><br><br> ユリと同学年で県選抜で一緒になった、ユリよりも10センチ近くも背の高いマキちゃんのスパイクやブロック。<br><br> 全力でジャンプしながら、両手を高く伸ばしてブロックするユリの上をボールが通過する悔しさ。<br><br><br><br> ......だから、ユリは猫背を止めた。<br><br> 背筋も鍛えて柔軟もして、腕をめいいっぱい高く伸ばせるように......高く飛べるように。<br><br><br><br> 隣で待つわたる兄ちゃんよりも、多分もう今のユリの方が背が高い。<br><br> 前までのユリなら、少し屈んで周りの子やわたる兄ちゃんと同化するような事をしていたと思う。<br><br><br><br> それだけじゃない。<br><br> わたる兄ちゃんがマッサージの時に耳元で『背が高くて、手足の長いユリちゃんは綺麗だよ』って言ってくれたんだ。<br><br> 嬉しくて、体をモジモジしてしまった。<br><br><br><br> だから、ユリは自分の背が高い事に対して堂々とする事にしたんだ。<br><br> 今も、背筋を伸ばして立って順番を待つ。 ...
การแปล กรุณารอสักครู่..