氷川紗夜にとって羽沢つぐみという人間が、他の何者でもない、特別な存在になるのにそれほどの時間はかからなかった。 生き難く、不器用で、ともすれば社会不適合者とさえ感じることさえある自身の融通の利かない性格。その上、人の感情に疎くコミュニケーションをとることも得意とは言えない。だから、友人と呼べるような相手は居なかった。作ろうともしなかった。 Roseliaのメンバーは、同じ志の元に集まった仲間のようなもの。友人と呼ぶには些か正確性に欠ける。最近ようやく向き合うことが出来た妹とは、昔より会話することは格段に増えた。が、流石に妹を友人にカウントをするほど追い詰められていない。 クラスメイト、知人といった程度の最低限の付き合いはあるものの、基本的にそこまで。 休み時間もギターばかり触り、放課後もRoseliaとしての練習か個人練習でギターばかりを弾いているだけ。誰かと放課後に遊ぶなんてことは滅多にしない。別段、それで不便をしているわけでも困っているわけでもない。
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